合格点は「素点」ではなく「標準点」で決まる

素点と標準点 公務員試験を知る

他の記事で触れましたが、公務員採用試験では、まず1次試験で筆記試験を実施して受験者数をある程度絞り、次に1次試験合格者を対象に、人物試験などの2次試験を実施して最終合格者を決定する、という形式で採用試験が進められるケースが一般的ですが、ではこれらの採用試験の合否決定は具体的にはどのような方法で行われているか、皆様はご存知でしょうか。

こういった情報は国家公務員試験を主催する人事院のホームページや各自治体のホームページ、また受験案内資料等で確認できる内容ですが、念のためここでも軽く触れておきたいと思います。

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国家一般職は基礎能力、専門、論文、面接の合計点で合否判定される

それでは、ここでは国家一般職試験について、どのような仕組みで合格者が決定されるのか、「得点」という観点から説明したいと思います。

国家一般職行政区分の場合、まず1次試験において、多肢選択式(5肢択一式)のマーク式試験である基礎能力試験と専門試験、そして記述式の一般論文試験という筆記試験が課されます。

そして、1次試験合格者を対象に、「人事院面接」という2次試験が実施されて、最終合格者が決定される、という流れになります。

人事院のホームページで公表されている「国家公務員採用一般職試験の合格者の決定方法」によると、「合格者は、各試験種目の得点をすべて合計したものによって決定されます。」と書かれています。

よって、国家一般職試験行政区分の場合、試験種目は全部で基礎能力試験(多肢選択式)、専門試験(多肢選択式)、一般論文試験人物試験の4種類となるので、最終合格者はこれらの得点を全て合計したものによって決定されることになるわけです。(ここでは「官庁訪問」のことは割愛いたします。)

合格点は「標準点」の合計で決定される

ここで、合格者を決定する上での「得点」とはいったい何なのかというと、人事院による「合格者の決定方法」に書かれてあるとおり、「得点」とは実は単に試験問題の正解数などではなく、その正解数にいくつかの要素を絡めて算出される「標準点」という点数のことを指すのです。

具体的には、

標準点=10×(当該試験種目の配点比率)×{15×(X-M)/ σ+50}

(X:受験者の素点、M:当該試験種目の平均点、σ:当該試験種目の標準偏差)

という計算式により標準点は算出されます。

素点とは「多枝選択式試験の場合は正解数、記述式試験の場合は複数の採点者による評点の合計」のことで、平均点とは「受験者全員の素点の平均点」であり、標準偏差とは「全受験者の得点のばらつき具合を示す指標」です。(詳しくは人事院のホームページ参照)

室長
室長

この計算式は国家一般職だけでなく、国家総合職や国税専門官など、人事院主催による大卒程度国家公務員試験全ての職種の合格決定に用いられています。

この計算式を把握していれば、過去のデータから素点の合格ラインを概ね予測することが可能となりますが、何のことかよく解らないという受験生は、取りあえずスルーしてもらって結構です。正直、知らなくても試験結果には直接影響しない知識なので、ここでは「合格点は素点の合計ではなく標準点の合計で決定されるんだよ」ということだけ理解していただければ十分です。

室長
室長

当サイト内に専用の計算フォームを設置していますので、参考にしてください。

地方公務員試験では、国家公務員採用試験のような具体的な合格者決定方法を公表している自治体は少数ですが、公表されている配点等を見ても、恐らく多くの自治体は似たような方法で点数が算出されているものと推測されます。

いずれにせよ、公務員試験の合格点は単純に設問の正解数で測ることはできないので、このことを参考程度に知っておいていただければと思います。

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