官庁訪問で内々定を勝ち取るためのポイントは

内々定 人物試験対策

「官庁訪問という名の採用選考」の記事では、‟国家公務員試験における官庁訪問とはどのようなものなのか”をご紹介いたしました。

このページでは、国家一般職試験における官庁訪問を成功させるために、特に押さえておくべきポイントを、クドクド説明いたします。

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まずは情報収集が大切。確かな情報だけを信用すること

官庁訪問は情報戦です。自ら積極的に情報収集しなければ周りの受験生に後れを取ることになります。

志望官庁ではどのような採用プロセスが行われるのか、どういった人材が評価されるのか、そもそも、いつ、どこへ行けばいいのか、など、自分の志望度の程度と内々定を出してもらえる可能性を睨みながら、確かな情報に基づいて効率よくクレバーに立ち回る必要があります。

予備校や専門学校に通っている受験者は、予備校等が編纂した過去の受講生の官庁訪問体験談集などを入手できる手段があり有利ですが、現在はインターネットでもかなり確かな情報を得ることができます。

最も信頼できるのは、やはり人事院や各府省庁・出先機関が直接発信する情報です。

それらの機関のウェブページで、官庁訪問や業務説明会の概要や日程、各官庁における採用方針など最新情報を確認できるため、まずはそちらで情報を把握すべきでしょう。

 各府省の採用関連ページへのリンク(国家公務員試験採用情報NAVI)

その上で、受験者間で飛び交う出所不明の不確かな情報に惑わされることなく、熱意を持ってとにかく能動的に官庁訪問に取り組んでください。

副室長
副室長

官庁訪問期間中に知り合った受験者同士で、ラインやメルアドを交換し合って情報共有するのもアリですが、余計な情報や心理戦を回避したいなら無理をする必要はありません。

もちろん、面接に臨む上での適切な態度や志望官庁の政策・業務内容の把握など、事前の面接対策が最も重要なのは言うまでもありません。

情報収集の方法なども含め、人物試験対策については本サイトの7章~9章の記事で詳しく取り扱っていますので、是非参考にしてください。

官庁訪問スケジュールを練っておく

第1次試験合格発表後にただちに行動を開始できるよう、面接対策と情報収集に加え、官庁訪問スケジュールを事前に組んでおくことが重要です。

志望動機を練る負担や移動時間の制限などを考慮すると、期間中に訪問できる官庁はせいぜい3~5箇所です。霞が関の本府省採用を目指す場合、面接回数や拘束時間も多くなりがちであるため、特に関東圏外の受験者はさらに負担が大きくなります。

本府省に比べると地方支分部局・出先機関の官庁訪問はまだゆったりしている印象ですが、志望官庁の所在地が分散している場合などは移動に結構時間がかかるため、時間と体力のロスを最小限にして効率的に動けるよう、スケジュールを練る必要があります。

いずれにしても、官庁の志望順位を決め、どの順番で訪問依頼を行い、どの順番で訪問し、官庁の面接日程がバッティングした場合にどちらの官庁を優先するか、などを、事前にきちんと整理しておけば、自分にとっての最適な官庁訪問スケジュールが自然と出来上がってくると思います。

実際に官庁訪問が始まると、拘束時間が想定より長かったり、その逆の、早めに切られたりと、予定が狂ってくることがあると思いますが、その場合も柔軟に判断・対応できるよう、事前の情報整理とスケジュール管理が大切になってきます。

志望官庁には第1次試験合格発表後速やかに訪問予約を入れること

面接対策、情報収集及びスケジュール作成は、いわゆる事前準備です。

官庁訪問では事前準備が最高に大切ではありますが、準備を整えたら、次は実際に素早く行動を起こすことが求められます。

まず重要なのが、第1次試験合格発表直後のファーストアクションです。

具体的には、第1次試験合格発表日の朝は寝坊せず起きて、発表時刻前にパソコンあるいはスマートフォンをスタンバイしておき、発表時刻にインターネット(人事院のウェブサイト・国家公務員試験採用情報NAVI)で合格を確認したらすぐに、メールやウェブシステムで志望官庁に訪問依頼を送信します。

副室長
副室長

各省庁・地方出先機関(支分部局)のウェブサイトの採用情報関係ページに、官庁訪問等に関する内容の詳細が掲載されているので、そこで事前に申し込み内容をチェックしておきましょう。

昔は電話申し込みが普通で、電話が集中してなかなかつながらず、訪問予約日程がうまく取れないなど、受験者を焦らせイライラさせたものです。

現在はメールやウェブシステムでの申し込みが一般的となり、公平性が担保されています。本来こうあるべきですよね。

訪問依頼のメール本文の内容は事前に準備しておくこと。依頼メールの内容はどの官庁もフォーマットが概ね決まっているのであまり作文に困ることはないと思いますが、メールに記載すべき項目が抜け落ちないように注意するとともに、言葉遣いや文字量のバランスなど、社会人として要求される常識を踏まえた内容にしましょう。

複数官庁に予約を入れることになると思うので、既に述べたように事前に志望順位を決めておき、訪問スケジュールも決めておいて、志望官庁順に速やかかつ正確に訪問予約を入れること。

たかが訪問依頼のメールですが、スピードと正確さは、受験者の熱意として採用担当者に伝わることになります。

人事院主催の官庁合同業務説明会には参加すること

国家一般職では、第1次試験合格発表後の概ね1週間ぐらいの期間中に、数日間に分けて、人事院の各地方事務局(所)主催の官庁合同業務説明会が全国各地域で開催されます

この説明会が、各府省庁の情報収集にかなり役立つ上に、官庁訪問につながるワンステップになる可能性があるので、是非参加すべきです。

説明会では、朝から夕方まで1日かけて、来場者に対し各官庁が順番に入れ替わりで業務概要等について説明するほか、各官庁が個別ブースなどを設置して、採用パンフレットや各種資料を配布しながら座談会や質問会などを実施いたします。

人事院のホームページには、

この説明会は、官庁訪問をするにあたって、各府省の業務を理解し、志望府省選定の参考としていただくために行うものです。

参加は自由、予約も不要です。この説明会への参加・不参加が、採用面接に影響を与えるものではありません。

国家公務員試験採用情報NAVI

と書かれているとおり、採用選考の場ではありませんが、出席者の名前がチェックされたり、面談のような形で官庁の現役職員や人事担当者と会話したりすることもあるので、気を抜くことはできません

さらに、官庁訪問の予約や次に説明する各官庁による個別業務説明会の案内がされることもあるため、志望官庁はもちろん、少しでも興味のある官庁のブースには、可能な限り足を運んでおきましょう。

なお、説明会に関するホームページでは「服装は自由」とされていますが、私服は避けるべきです。リクルートスーツでも結構ですが、時期的にクールビズスタイルで問題ありません。

また、各府省はパンフレットや資料を配付しますので、そこそこキャパシティのあるカバンや紙袋等を持参するようにしましょう。

各官庁が実施する個別業務説明会には必ず参加すること

各官庁は、上記合同業務説明会とは別に、独自に説明会や座談会等を実施することがあります。

日常業務に忙しい中、官庁が職員を集めてわざわざ個別に開催する業務説明会ですから、単なる説明会であるはずがなく、採用選考の参考とするため来場者をチェックしています

したがって、志望官庁が実施する個別業務説明会には必ず参加し、熱意を伝えて、選考対象として自分を印象付けておく必要があります。

また、高確率で質問会が開催されるため、参加者は事前にきちんと質問事項を練って用意しておきましょう。ここでのやり取りで熱意が測られ、面接に呼ばれるきっかけになることもあります。

開催時期は多くが官庁訪問解禁後ですが、官庁によっては解禁前に実施されることもあるので、頻繁にウェブサイトを確認するなど、開催日程等の新鮮な情報の把握に努めてください。

訪問解禁1週間でほぼ全ての官庁で内々定が出そろうとされる本府省採用の説明会は、府省によってはかなり早めの3月頃からスタートするので、特に注意が必要です。

なお、官庁合同業務説明会も各府省個別業務説明会も、人事院のホームページに詳細ページへのリンクが設けられているので、最新情報は必ず直接確認するようにしてください。

どの官庁でも「第1志望」であることを貫くこと

「面接本番の正しい態度と流れをチェック」の記事でも説明しましたとおり、採用する側が最も避けたいと考えているのが、採用したいと思っている、あるいは採用を決めた(内々定を出した)受験者に、採用辞退されることです。

当然ですが、採用担当者は、「辞退してくる超優秀な受験者」よりも、「必ず来てくれる平凡な受験者」のことを高く評価します。いくら高く評価しても、来てくれなければ採用選考にかけた労力が無駄・無意味になるからです。

「第1志望ではない」ことに訪問先の官庁に気付かれたら、ほぼ終わりだと思ってください。

「第1志望」だと明確に意思表示しない場合は、特に受験者が優秀に見えれば見えるほど、面接官は早い段階で採用を諦めます。

だから、訪問先官庁が本当のところは第1志望でなくても、内々定を勝ち取りたいなら、納得してくれそうな根拠を用意して、ぶれることなく「貴庁(局が第1志望です!」と訴えるようにしましょう。

官庁訪問にあたっては、どの官庁でも訪問時に「官庁訪問カード」を提出させられますが、記載内容には受験者の略歴や志望動機、自己PRなど基本情報のほかに、公務員の併願状況を志望順位とともに記載する項目があります。

ほとんどの公務員試験受験者は、国家公務員と地方公務員の複数の公務員試験を併願しています。また、国家公務員を強く志望しており、第1志望はココと心に決めている受験者も、多くはリスクヘッジとして複数の官庁を志望先に選んでいることでしょう。

そんなことは当然、各官庁の採用担当者も知っていることであり、隠すのは不自然なので、官庁訪問カードには素直に併願先を書くべきですが、ここはかなり注意すべきポイントとなります。

まず、併願する複数の官庁の職種分野があまりに統一性に欠ける場合は、かなり深く突っ込まれるため、説明できるようにしておく必要があります。したがって、そもそも説明できないようであれば、官庁訪問カードには似通った職種の官庁を書くべきです。

例えば、志望状況欄が5つ書けるようになっているとして、「人事院、地方検察庁、財務局、地元市役所、国税専門官」などと書こうものなら、「公務員ならどこでもいいのか」という印象を採用担当者に与える上に、受験者としても説明が難しくなります

一方、「地方検察庁、法務局、入国管理局」など、法務省所管官庁に統一するとか、「警察局、公安調査局、防衛局」など、国民の安全を守る系に統一するとか、正確な業務内容は異なっていても、方向性が同じ分野の志望先が書かれている場合は、採用担当者側も安心感が持てるし、受験者も説明がしやすいでしょう。

官庁訪問カードにどう記載するか、また直接聞かれたときに素直に回答すべきか判断が難しいのが、併願先として国と地方自治体が混在しているケースです。

国の採用担当者は、受験者が国家一般職と地方上級を併願しているケースで、両方合格した場合は、高い確率で地方上級を選ぶだろう、と考えがちです。

何故なら過去の実績として、せっかく内々定を出した受験者に、地方上級試験合格後に採用辞退されたケースが多々あるからです。

したがって、地方公務員がそもそも眼中にない受験者は全く問題ありませんが、本当は地方公務員が第1志望の受験者は、隠し通せる自信があるならそもそも訪問カードに志望先として地方自治体を書くべきではありません

地方公務員を志望している事実を隠し通す自信がないなら、正直に併願先のひとつとして書いた上で、本命は訪問先の官庁であって、地方公務員はあくまで「滑り止めである」ことを明確に主張する姿勢が必要です。

そしてその場合も、「警察局、公正取引委員会、税関」のような専門職との組み合わせはできるだけ避けて、財務局、経済産業局、厚生局、労働局や地方整備局など、地方自治体行政職と併願していても一定の説明がしやすそうな分野との組み合わせを考えるべきです。

いずれにしても、官庁訪問先での面接においては、採用担当者に第1志望であることを信じてもらえるよう、受験者はきちんと理屈を整えた上で、自信を持って(嘘でも)第1志望であることを主張することを忘れないでください。

副室長
副室長

内々定を複数キープするようなやり方はできるだけ避けるようにしましょう。やむを得ない場合もあると思いますが、その場合は極力早めに断りを入れるなど、誠実な対応を心掛けてください。

とにかく粘り強く最後まで諦めないこと

以上のことを最低限押さえておけば、長く厳しい官庁訪問を有利に進めることができるはずです。

面接対策、情報収集、スケジュール管理という事前準備をしっかり行い、官庁訪問解禁と同時に予約が取れたら、あとはとにかく積極的かつ戦略的に行動・行動・行動です。

そして最後に、途中で志望官庁から切られても、気持ちを切り替えて、最後まで諦めずに粘り強く行動し続けることが非常に大切です。

既に述べたように、国家一般職受験者は他の公務員試験を併願していることが多く、例年、特に地方上級公務員試験の最終合格発表時期以降に、国家一般職最終合格者からかなりの数の採用辞退者が出ます。

そのタイミングで内々定の枠が空くことが多いので、諦めずに官庁にアプローチすることで、9月以降でも採用面接を受け、内々定を獲得できるチャンスがあります

最後は「必ず内々定を勝ち取る」という気力の強さが勝負を決します。人物試験突破のために培ったノウハウを総動員して、ぜひとも志望官庁から内々定を勝ち取ってください。

官庁訪問期間の持ち物チェックリスト
  • 身分証明書(学生なら学生証、社会人なら免許証など)
  • 財布(パンツのポケットではなくカバンに入れること)
  • 携帯電話(移動中に官庁から電話がかかってくることも)
  • 筆記用具(黒のボールペン・鉛筆・消しゴムなど)
  • ハンカチ・タオル・ティッシュ(汗を拭く場面が多い)
  • 腕時計(携帯電話で時計を確認しにくい場面もあるため)
  • 1次試験合格通知書(念のため)
  • 写真(基本的には縦4cm×横3cmのもの。予備含む)
  • 事前に持参を指示された官庁訪問カード
  • その他、官庁から指示のあったもの

<以下、あった方が良いもの>

  • 軽食・飲料(かさばらないもの)
  • 携帯充電器(電池式のもの)
  • 官庁パンフレット(説明会等で入手したもの)
  • 官庁研究ノートなど
  • 印鑑(場合によってはマスト)
  • 雨具

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