公務員試験合格のための得点目標は?

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目標得点 公務員試験を知る

国家一般職採用試験における標準点と基準点については別の記事で説明したとおりですが、ではどれぐらい正解すれば1次試験を突破でき、論文試験と人物試験でどの程度評価を得れば最終合格できるのかが、受験生の皆さんの気になるところだと思います。

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国家一般職筆記試験の得点目標は教養・専門ともに7割越え

その年度の試験難度や受験生の平均点、標準偏差等に左右されるので、一概に言うことはできませんが、基礎能力試験、専門試験とも概ね7割得点すれば、筆記試験はまず間違いなく合格できることでしょう。

室長
室長

8割得点すれば、採用予定者数が極端に少ないなど特別な事情がない限り、ほぼ確実に上位合格です。

「7割って、結構高くない!?」とビビッた受験生もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも大卒程度国家公務員試験については、これぐらいのラインを目安に目標を立てる必要があります。

人事院が公表している国家一般職行政区分の試験実施結果によると、例えば令和3年度試験で最終合格ボーダーが最も高かった近畿区分の第1次試験合格ボーダーラインは、標準点で367点でした。また、論文試験と人物試験も併せた最終合格ボーダーラインは標準点で544点でした。

これは、例えば教養試験と専門試験でそれぞれ6割の24問を正答した場合、標準点合計は367点となり、1次試験はボーダーラインきっかりで合格です。

ところがこの場合だと、人物試験でC評価だった場合、論文試験の素点で満点の6点を獲得しなければ最終合格ボーダーラインの標準点合計544点に達しません。人物試験で例年B以上の評価をもらう受験生が少数であることを考えると、これはかなり大変です。

国家一般職行政の近畿区分関東甲信越区分は、例年特にボーダーラインの高い試験区分であるため、他の試験区分ではもう少し余裕があるとしても、やはり確実に最終合格するには教養試験、専門試験とも7割の得点を狙う必要があるといえます。

ちなみに、極端な例ですが、教養試験の結果が足切りラインスレスレ3割強の13点であったとしても、専門試験で8割の32点獲得すれば、標準点合計が370点となり、国家一般職行政近畿の1次試験に合格できることがわかります。

一方、専門試験が4割の16点であった場合、教養試験で8割の32点を獲得しても、標準点合計は343点となり、1次試験で余裕の不合格となります。これは専門試験の配点比率が大きいためで、いかに専門試験で得点することが重要であるかがわかると思います。

地方公務員上級の合格ラインはさまざま

地方公務員上級試験の場合は、一般的に合格ボーダーライン等について公表していないので、正確なところはわかりませんが、地域によって合格ラインはかなり差があると考えられます。

志望者数が非常に多いのに採用予定者数が極端に少ないような自治体では、当然合格ボーダーは高くなるでしょうし、逆の場合は低くなるでしょう。

いずれにせよ、国家一般職の筆記試験で7割得点できる実力があれば、地方上級試験でも十分戦えると思います。

実質的には専門試験で7割得点すれば教養試験は6割程度でも最終合格まで持っていけるでしょうが、目標は高いほうがいいに決まっています。あくまで目安ですが、合格ラインを意識しつつ学習することが大切です。

人物試験の合格ラインは?

国家一般職の2次試験で実施される人物試験、いわゆる人事院面接は、配点比率を見てもまだまだネガティブチェック(公務員としてふさわしくない人物を落とす)の位置づけです。

これは、実質的な採用面接は省庁ごとの「官庁訪問」で実施されるという理由からですが、国家一般職採用試験で最終合格するためには、まずは配点比率の大きい1次試験の筆記で十分に得点することが最優先事項です。

一方、地方公務員試験の場合、何か問題が無い限り最終合格者はほぼ間違いなく採用されるため、2次試験以降で実施される人物試験はポジティブチェック(積極的に評価して採用する)の位置づけとなっております。

ゆえに、2次試験において実施される論文試験や面接試験の配点比率は、国家公務員試験に比べると非常に大きいものになっています。

採用試験の透明性と客観性の確保という観点から、面接・集団討論についても点数化する自治体が一般的となっておりますが、各試験種目の配点を公表している自治体を見ても、2次の人物試験に係る配点比率が総合計点数の5割以上に及ぶ自治体が多くを占めています

よって、合格順位順に採用していく地方公務員採用試験においては、依然として1次の筆記試験が重要であることに変わりはありませんが、2次の論文試験や面接・集団討論でもしっかり評価されないと最終合格は難しいため、筆記試験対策同様に人物試験対策も入念に準備する必要があります。

室長
室長

もちろん、試験に最終合格しただけでは採用されない国家一般職試験においても、人物試験対策が重要であることは同じですけどね。

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