集団面接をうまく切り抜けるためのコツ

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集団面接 人物試験対策
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集団面接の概要

集団面接とは、複数の受験者が同じ空間で一度に評価される形式の面接試験です。

個別面接同様3名程度の面接官に対し、3名から多くて8名程度の受験者が1グループとなって質疑応答が行われます。

集団面接の時間は、受験者の数にもよりますが、1人あたり10分程度が目安で、45分~1時間程度の範囲で実施されるのが一般的です。

面接の進め方は、面接官の1つの質問に対して受験者に端から順番に回答させるケースや、挙手制で答えさせるケースもあれば、ランダムに受験者が指名され個別に質問されるなど、パターンは様々です。

副室長
副室長

集団面接が受験者にとって個別面接と大きく異なる点は、他の受験者の受け答えを目の当たりにするとともに、他の受験者の前で受け答えをする点です。なんとなく嫌ですよね。

公務員試験における集団面接

人事院が実施する大卒程度国家公務員採用試験では、個別面接が基本となっているため、集団面接が実施されることはありません。ただし、各省庁の官庁訪問ではまれに集団面接が行われることがあります。

地方公務員採用試験でも集団面接を実施する自治体は少なく、大卒程度の地方上級行政職では、令和元年度で秋田県、京都府、奈良県、仙台市、さいたま市ぐらいです。

また、集団面接を実施する場合も、それとは別に個別面接を実施するのが普通で、最終合格者を決定する上で重視されるのは個別面接です。

したがって、公務員試験では個別面接対策に力を注ぐことがまずは重要であり、そうすることで個別面接の変形式である集団面接にも概ね対応できると思いますが、当サイトでも簡単に集団面接の特徴と注意事項を紹介しておきたいと思います。

集団面接の特徴

集団面接が実施される際、目的別に次の2種類のケースが想定されます。

ひとつは、採用する側が時間と労力を節約するために、可能な範囲で一度に多くの受験者を評価し、採用候補者を絞ることを目的に実施されるケースです。

つまり、「採用したい人物を選ぶ」よりも、「不採用とする人物を外す」ことにウエイトを置いて実施するケースです。

この場合は、いわゆる足切り的な要素が強く、だからこそ別途「採用したい人物を選ぶ」ための個別面接を実施します。

もうひとつは、既に絞られた採用候補者を、「本当に採用して大丈夫かどうかの念押し確認」のために、採用する側の上層部(市長や教育長などの要職)が直接、候補者を一度に面接することを目的にしているケースです。

このふたつは意図が異なりますが、いずれも「採用する側が効率的に人物評価を行う」ための面接試験であり、ネガティブチェック(採用にふさわしくない人物を見分ける)の要素が強いという点で共通しています。

集団面接の注意点

集団面接は結局、評価されるポイントは個別面接とほとんど同じです。

よって、面接官との受け答えの内容面で、集団面接のための特別な対策は不要ですが、面接試験中の受験者の態度の面では、以下に示すような集団面接特有の気を付けるべきポイントがあります。

比較されることを意識すること

面接官からすれば、あくまで集団面接は個別面接の拡大版という認識なので、基本は絶対評価(受験者が採用基準に適合しているかどうか)で面接を行いますが、複数の受験者を同じ空間で面接するわけですから、どうしても受験者間の差が目立ってしまい、比較してしまいます。

身だしなみはもちろん、表情や声の大小、マナーや受け答えなど、面接官が比較するつもりはなくても、無意識的に受験者を比較してしまいますので、受験者はそれを意識して集団面接に臨む必要があります。

回答は1分以内を意識すること

集団面接は、受験者ひとりだけを評価する時間ではない、という点で個別面接と大きく異なります。

受験者が複数いるため、ひとりに与えられる時間は限られており、自分だけが長々と話してしまうと、他の受験者に迷惑が掛かってしまいます。

よって、いくら回答の内容が充実していても、他の受験者の回答時間を圧迫するほどに自分の回答に熱が入ってしまった場合、面接官に「空気が読めない」「自己中心的だ」というネガティブな印象を与えかねないので、本気の自己PRは個別面接にとっておいて、集団面接における面接官からの質問に対する回答は、1分程度に収めることを意識してください。

そのためにも、想定される面接官からの質問に対し、適度なスピードで1分以内で答える練習をしておく必要があります。

質問内容はしっかり聴き、他人の発言に惑わされないこと

集団面接では、面接官からの質問内容に気を取られてしまい、自分ならどう回答しようかと気にするあまり、他の受験者の回答内容を聞き漏らしてしまうことがありますが、そうならないよう注意が必要です。

というのは、集団面接では、他人の意見を冷静に聞くという「傾聴の姿勢」が評価の一要素とされることがあり、他の受験者の回答に関連した質問が飛んでくる可能性があるからです。

また、集団面接では、どうしても他の受験者の受け答えの内容が気になってしまうと思いますが、他の受験者の回答内容に惑わされないことが大切です。

集団面接では、面接官が複数の受験者をできるだけ同じ条件で評価したいが故に、受験者ごとに似通ったオーソドックスな質問をするのが一般的で、結果として受験者の回答内容が重複するのはよくあることです。

よって、受験者の回答内容が秀逸であればその分高く評価されるのは当然ですが、内容よりもむしろ、受け答えの態度やマナーの程度で受験者が選別されるのが集団面接の特徴です。

他の受験者の回答が優れていようが、ピントがずれていようが、それを変に意識してまとまりのない受け答えをするよりは、自信を持って自分の意見・主張を明確に述べることが大切です。

他の受験者の回答と内容が重複しても問題ないので、集団面接ではあくまで絶対評価が基本だという認識で、冷静に受け答えすることを心がけましょう。

そのためには、面接官からの様々な質問に対応するための自分なりの想定問答を事前にしっかりと練っておくほか、自分の考えを明瞭に主張できるよう、日頃から意識して生活することが重要です。この点は個別面接と同じですね。

空気を読みつつ、しっかりと自己PRすることが大切

以上をまとめますと、集団面接の攻略ポイントは、自分の持ち時間が限られているという意識をもって、他の受験者の回答を邪魔しない程度に、簡潔かつ明瞭に正しい受け答えを行うことを心掛ける、ということです。

集団討論にも共通することですが、グループで実施される人物試験では、周りの空気を読みつつ自然体で冷静に受け答えできるよう、自信をもって面接試験に臨むための事前対策が、攻略のキーポイントと言えるでしょう。

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