梅雨の季節を迎え、ぐずついたお天気が続いておりますが、皆様お元気ですか。
東京を中心に再び新型コロナウイルス感染者数が増加傾向にあり、不安な日々が続きますが、先週は例年と同じ日程で全国各地で地方公務員上級の第1次試験が実施されました。
受験された皆様、お疲れ様でございました。
室長!質問があります。
東京アラートって、何だったんですか?
はっはっは。
ファーバー君、それは聞かない約束だろ?
世の中には、深く考えても答えが出ないことはあるんだ。野暮な質問はやめよう。大人なんだから。
さて、随分前のことですが、「現在大学1回生で、将来公務員になりたいと思ってるんですが、公務員試験合格に向けて、今何をしたらいいですか。なお、バイトもサークルも頑張っています。」という内容の質問が、匿名でCEPOに寄せられたことがあります。
質問主の方には既にクラフト副長から回答済みですが、せっかくなんで、こちらで改めて取り挙げてみたいと思います。 ということで、クラフト副長、どうしたらいいの?
基本的には当サイトの「人物試験対策はいつから始めるべきか」で書いている通りなんですけど、まぁ、学業やサークル、バイトに励みながらも、大学1回生から公務員試験勉強を始めるとして、具体的に何をすればいいか、について、検討してみましょうか。
やっぱり、力がつくまでにある程度時間のかかる科目から始めるべきですよね。
教養科目でいえば数的推理や判断推理や文章理解とか。専門科目なら民法や経済学といったところでしょうか。
うーん、でも、試験までに3年もあるんだよ?1回生からそんなに気合入れて勉強を始めて、3年間もスタミナがもつかな。
ガス欠になるんじゃないの?
そうですね。よほどの意志がない限り、もたないと思いますね。専門科目なんかは特に、かなり継続的に学習しないと、どんどん知識を忘れていきますからね。
大学1回生って、結構授業も忙しいでしょ?忙しい合間を縫って少しずつ勉強するなんてスタイルだと、民法なんか全範囲を学習し終えるのに何ヶ月もかかってしまいますよ。で、一通り学習し終えたところで、最初に学習した部分はほとんど忘れてるでしょうからね。あ、我々みたいな凡人の話ですけど。
バイトやサークルをしているならなおさら、まとまった学習時間なんて確保できないんじゃないかな。
そうですよね。範囲の広い科目は、長期間に渡って少しずつ学習するより、ある程度期間を絞って集中的に学習する方が絶対効率的だと思います。
人間なんて忘れやすい生き物ですから、民法や経済学のような体系的な理解が必要な科目は、学習期間を広げれば広げるほど身につきにくいんじゃないでしょうか。
要するに、大学1回生のうちは、公務員試験勉強なんてすんなってこと?合コンで王様ゲームでもしてろってこと?
勉強すんなは言い過ぎですが、やっぱり大学1回生ぐらいの時期は、公務員試験勉強するぐらいなら課外活動など、他に力入れた方がいいよってところですね。
もちろん何もしないよりは何かする方がいいですし、ある程度の勉強時間とモチベーションを維持し続ける自信がある人は、是非とも早いうちに勉強を始めていただきたいと思います。その方があとあと楽なのは言うまでもありませんし。
ただその場合も、身に付くまでにある程度「慣れ」が必要で、かつ頭の体操といった程度に学習できる、数的処理や文章理解といった科目から始めると、無理なく学習できるんじゃないかな。
教養の一般知識科目など、高校時代に学んだ科目の復習から入るというのもいいですね。
一度学習している分抵抗も少ないだろうし、大学3回生で学習するより、大学受験してあまり期間の空いていない大学1回生で学習する方が、負担も少ないでしょうし。
教養科目をある程度の水準にしておけば、受験が近づいた時期に専門科目の学習に専念できるという意味で、あとあとものすごく楽ですもんね。
あと、忘れたらだめなのは時事だね。
大学1回生のうちから毎日のニュースをチェックしたり、時事に対して自分の意見を持つ癖を付けてると、時事科目はもとより、論文試験や面接試験でかなり有利だから。これはガチですね。
まとめると、
「大学1回生のうちは、別にムリして公務員試験勉強せずともよい。勉強するとしても、数的処理や文章理解といった一般知能分野の学習、あるいは高校時代に学んだ科目の復習といった一般知識分野の学習が推奨される。ただし、時事については、忙しい合間を縫ってでも常に把握するよう心掛けること。」
といったところか。
さすが編集長。概ねそんなところですね。
もちろん前提として、自分の志望する公務員の職務内容や、公務員試験に出題される科目、そして学習に必要なテキストなどをきちんとチェックしておくという作業がありますけどね。自分のなりたい職業の内容も知らずに志望するなんて論外ですから。
それにしても、大学1回生で、職を公務員に決めてる人ってどれぐらいいるんだろうね。いや、別に悪い訳じゃないけど、ファーバー主事、どう思う?
なんというか、すごいですよね。大学1回生で、既に将来自分が就きたい職種が決まってるわけでしょ?
僕なんか高校時代はとりあえず大学生になるのが一番の目標だったし、というか、「大学生になるのが夢」だったから、大学1回生の頃はとにかく大学生活を楽しもうということしか考えてなかったからなぁ。
キミは結構ダメな部類に入るから、ファーバーのチンケな物差しで測るべきではないよね。
まぁ、小学生の頃に描いた夢を実現してる人もいるぐらいだから、不思議ではないけどね。親の職種とかも関係してそうだけど。
ただ、世間体や収入などを基準に大学3回生ぐらいの時期になんとなく就職先を考えて、なんとなく就職している若者も多い現代社会において、そういう人はむしろ珍しいんじゃないかな。
ちなみにファーバー主事は、いつごろ公務員になることを決意したの?
大学3回の秋頃ですかね。公務員になりたいなぁって思い始めたのはもうちょっと前ぐらいだったと思いますけど。
けっこう遅いね。え、やっぱりファーバー主事もなんとなく就職した派?なんとなく公務員になったの?
いやいや、失礼だなぁ。僕は真剣に考えましたよ?世間体とか収入とか安定度とか家族関係だとか、何より楽そうだとか、いろいろ。
相当いろいろ考えた結果、公務員ですよ。決してなんとなくではないですよ。
うん、そういうのをなんとなくって言うんじゃないかな。
で、公務員になってみて、どうだった?
そんなに甘くなかった、というのが率直な感想ですかね。リサーチ不足だったというか。
今となっては、後悔はしていません。いろいろな経験をさせていただき、自分の仕事に誇りを持てるようになってきました。まだまだ未熟ではありますが。
それはよかった。同じ公務員として、昔のキミみたいな公務員とは解りあえないから。
真剣に考えて考えて考え抜いた結果、なりたい職種が決まっているならいいけど、なんとなく良さそうだから、っていうので将来を決めてしまっているようであれば、もう一度じっくり「将来自分は本当に何がしたいのか。何が欲しいのか。」を考えてみるのもいいかもしれない。
余計なお世話だと思われるかもしれないけど。
時間と経験は時に人の価値観を大きく変えてしまうから、そのとき出した結論が果たして正解かどうかなんて、結局来るべき時がくるまで判らないのかもしれないですけどね。
それでも、まだまだ多くの選択岐のある時期に、これでもかってぐらい将来について考えるっていうのは、そのときにしかできないものすごく貴重な行為だと思う。
そういうのって、案外学生の頃は気付かないんですよね。
あー・・・大学生の頃に戻りたいな。んでもっかい死ぬほど遊びたいな。
ファーバー君、「学習能力」って言葉、1万回繰り返してみようね。
さて、今回は少し長くなっちゃいましたけど、この辺りで終わりにしましょうか。
アルテ室長、次回の議題はいかがいたしましょう。
・・・・・・・・・・んあぁ?ワリ、寝てたわ。その辺のアレは、また今度な。
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