6か月間の独学スケジュールはこのように立てる

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スケジュール 学習計画の作成
主事
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社会学、刑法、商法、及び会計学を捨てる6か月計画例です。「捨て過ぎでは?」と思われるかもしれませんが、6か月計画ならこれぐらいが妥当です。

国家一般職よりも地方上級の志望度が高い受験生は、安定しにくい国際関係を捨てて、代わりに比較的得点しやすい刑法を選択するのも一つの戦略であり、状況によっては両方捨てるという選択肢も有りでしょう。

また、国税専門官の志望順位をある程度高く設定している受験生は、どれかの科目を犠牲にして会計学や専門記述を勉強する必要があります。以下、6か月計画例の説明です。

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6か月間の学習計画で使う教材

学習期間6か月の場合の計画例(横目盛は5日間区切り)

6か月間の公務員試験独学スケジュール

6か月計画の流れ

12月

  • 判断推理・数的推理:「畑中本」で一通り学習する
  • 民法:「伊藤の民法」→「スー過去」2周
  • 経済学:マクロ経済学→ミクロ経済学の順でそれぞれ「スー過去」を2周。「速習!」をサポート的に活用。
教養科目

最初の1か月は判断推理・数的推理に絞って集中的に勉強します。この間に、数的処理の解法パターンを覚えます。

資料解釈は特に対策しません。模試と、最後の1か月間で使う過去問500で演習することにします。

専門科目

民法Ⅰ、マクロ経済学から始めます。民法Ⅰの2周目に入ると同時に民法Ⅱ1周目に着手。マクロ経済学の2周目に入ると同時にミクロ経済学1周目に着手します。経済学のスー過去演習で、理解に詰まった際には「速習!」を活用によりフォロー的に対策します。

過去問集の学習ペースは原則1年計画と同じで1日2テーマずつですが、本試験まで時間がない分、学習初期とはいえ、あまり時間的なゆとりを作ることはできません。

かといって、教養科目の学習時間も確保することを考えると、この時期に専門科目は1日3科までが限界と思われるので、1日に4科目以上重複しない形で計画を進めます。

1~3月

  • 英語:「速読速聴・英単語 Core1900」を1日2テーマずつ読む
  • 現代文:「スー過去」を2日に1題ぐらいのペースで解く
  • 判断推理・数的推理:「畑中本」の復習。毎日数問ずつ解く
  • 人文科学:知識整理本を通読後、選択する2、3科目を「解きまくり」で学習。確認用に、大学受験時の参考書を使う
  • 自然科学:選択する2、3科目を「解きまくり」で学習。確認用に、大学受験時の参考書を使う
  • 時事:「速攻の時事」テキスト編→トレーニング編(1日1,2テーマのペース)
  • 憲法:「スー過去」3周
  • 行政法:「まる生」→「解きまくり」3周
  • 民法・経済学:2月中に「スー過去」3周目を終え、3月中に4周目に入る
  • 政治学・行政学:「まるパス」→「スー過去」2周
  • 財政学:「スー過去」2周
教養科目

年明けからは文章理解と一般知識科目の学習に着手。学習法は基本的に1年計画と同様ですが、人文科学も自然科学も、大学受験時に選択したなどの既学科目以外は原則捨てるスタンスを推奨します。

英語は過去問を解かずに、ひたすらテキストを読み続けます(過去問演習は追い込み期間の過去問500で行う)。もちろん、数的処理は継続学習です。

また、3月から時事の学習も始めます。速攻の時事テキスト編を半月程度で2回は通読して、トレーニング編に移ります。

専門科目

年明け、民法Ⅱ及びミクロ経済学の2周目が終わる頃に憲法及び行政法の1周目を始めます。憲法と行政法を2周する間に、マクロ経済学及び民法Ⅰの3周目に入ります。続いて、ミクロ経済学及び民法Ⅱの3周目。

また、この時期から政治学、行政学、財政学に着手し、それぞれ2周します。それが終われば、憲法、行政法の3周目、そして経済学、民法の4周目に入ります。4月までに主要科目を固める戦略です。

4~5月

  • 英語:「速読速聴・英単語 Core1900」を1日2テーマずつ読む
  • 現代文:「スー過去」を2日に1題ぐらいのペースで解く
  • 判断推理・数的推理:「スー過去」を毎日数問ずつ解く
  • 人文科学・自然科学:「解きまくり」を使って復習
  • 時事:「速攻の時事」テキスト編→トレーニング編→テキスト編の繰り返し
  • 教養論文:「落とされない小論文」を通読してから、「寺本康之の小論文バイブル」の答案例を覚える。
  • 憲法:「スー過去」4周目(苦手分野、頻出分野中心)
  • 行政法:「解きまくり」4周目(苦手分野、頻出分野中心)
  • 民法・経済学:「スー過去」を速読(知識の維持)
  • 労働法:「スー過去」3周
  • 政治学・行政学・財政学:4月中に「スー過去」3周目を終え、5月中に4周目を終える
  • 国際関係:「セレクト」を2周する。少し間を開けて3周目に入る
  • 経営学:「スー過去」を2周する。少し間を開けて3周目に入る
教養科目

数的処理は畑中本からスー過去による演習に移ります。

英語は同じことの繰り返しですが、現代文はスー過去を潰し終えると他の問題集で問題を解き続けます。

人文科学、自然科学は頻出分野に絞ってひたすら復習です。

時事は速攻の時事のトレーニング編を中心にして学習し、トレーニング編を終えればテキスト編を再度読み返すなど、テキストを交互に使って復習します。

また、5月頃から教養論文対策も始めます。「落とされない小論文」を読み込み、論文のイロハを身につけるとともに、頻出テーマ速習表の内容を覚えます。「寺本康之の小論文バイブル」は自分で書くことをイメージしながら合格答案例を頭に叩き込みます。

専門科目

4月、政治学・行政学・財政学の3周目を終える頃に、国際関係と経営学に着手します。

5月に入ると、憲法と行政法は問題集の4周目を終える一方で、民法と経済学はポイントを絞った復習により知識を「維持」することに力を注ぎます。

また、労働法について、この1か月間でスー過去を3周します(1日2テーマの学習ペースで可)。

さらに、政治学・行政学・財政学は4周目、国際関係と経営学は3周目を終えます。1日10時間程度は勉強する気概が要求されます。

6月

  • 時事・教養論文:「速攻の時事」や「直前対策ブック」及び論文対策本で時事知識を確認・蓄積する
  • 全般:「過去問500」で実践演習、模試の復習
全般

本試験直前期である6月は、学習が足りない科目や苦手分野の復習、本番形式の演習など、最後のあがきを見せる期間です。

主に国家一般職や地方上級の過去問500を使って選択可能性のある全科目を網羅的に学習するとともに、模試で誤答した部分などを復習します。

また、教養論文と時事は別途本試験まで継続して学習します。

2次試験で実施される人物試験の対策についても気になるところですが、教養論文と時事対策で基礎はできているので、この時点では1次試験対策最優先で猛勉強します。人物試験対策は、1次試験が終わってからでも間に合わせることができます。

主事
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6か月計画は1年計画以上に、この追い込み期間の使い方が勝負を分けます。

6か月計画例総評

公務員試験は6か月程度の学習期間で本試験に臨む受験生も多く、その意味で、この独学6か月計画例は既に紹介しました1年計画例よりも現実的かと思われます(それでもかなりタイトかつハードなスケジュールですが)。

この6か月計画例が1年計画例と異なる点は、やはり使う参考書、問題集を極力絞っているところでしょう。数冊の問題集を満遍なく使うのではなく、1冊の問題集の内容を完璧に会得することを最優先しています。そして、追い込み期間の過去問500による演習で、可能な限り知識を広げるという戦略です。

1年計画例より学習科目を絞っているため、当然国家一般職では専門の選択科目の幅が狭まりますが、11科目(憲法、民法Ⅰ、民法Ⅱ、行政法、政治学、行政学、国際関係、マクロ経済学、ミクロ経済学、財政学、経営学)用意していれば対応できます。(といっても、国際関係は「しのぐ」戦略で学習しているため、この計画例では事実上国家一般職では選択できないかと思います。)

地方上級でも、学習した科目で確実に得点を重ねれば、十分上位合格も狙えます。

むしろ6か月計画では、専門科目よりも教養科目の学習に手こずるかと思われます。特に一般知識科目は、高校時代の下積みが無い受験生は時間的にかなり厳しい状況になるので、科目の取捨選択を徹底し、頻出分野に絞って学習するなど、時間対効果を考慮して要領よく対策することが不可欠でしょう。

6か月計画は1年計画以上に要領の良さがものを言いますが、無駄を省いた短期集中型の学習を徹底することにより、6か月でも十分合格レベルまで持っていくことは可能です。

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